- 2025年1月14日
- 2025年2月21日
血便や下血は、消化器疾患のサインかもしれません
皆様、こんにちは。いけざわ神戸元町クリニック 院長の池澤です。
本日は、見過ごせない血便の種類や原因について、詳しくお伝えいたします!
血便とは?
血便とは、消化管内での出血が原因で便に血液が混ざる状態を指します。肉眼で赤い血が確認できる場合もあれば、便の色や形状の変化として現れることもあります。血便は、消化管のどこかに異常がある可能性を示すサインであり、適切な検査と診断が必要です。
血便の種類と考えられる疾患
- 黒色便
便がタール(炭色)のように黒くなる状態です。
胃や十二指腸など上部消化管からの出血が原因で、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、胃がんなどが考えられます。
- 暗赤色便
便が暗赤色を帯びている場合、大腸の中間部(結腸や横行結腸)からの出血が疑われます。
炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎やクローン病)、大腸がんなどが原因となることがあります。
- 粘血便
粘液に血液が混ざる状態で、直腸やS状結腸付近の炎症や感染が原因となります。代表的な疾患には、細菌性腸炎や感染性腸炎、炎症性腸疾患などがあります。
- 鮮血便
便に鮮やかな赤い血が付着する状態で、直腸や肛門付近の出血が原因です。痔核(いぼ痔)や裂肛(切れ痔)、直腸がんなどが考えられます。
血便の検査と診断
血便・下血が見られた場合、その原因を特定するために以下の検査を行います。
- 問診
症状の経過や生活習慣について、詳しく丁寧に伺います
当院では、内視鏡学会専門医が全例の内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)を行っています。
当院の内視鏡検査は、鎮静剤・鎮痛剤などを使用することで、楽にお受けいただくことが可能です。
拡大機能を備えた最新機器を使用し、鎮静剤・鎮痛剤、炭酸ガス、軸保持短縮法(腸をなるべく伸ばさずに挿入する方法)などを併用することで苦痛を軽減しながら、正確な検査を実施しています。
また大腸カメラでポリープが見つかった場合は、10mm程度のものであれば同日に切除することが可能です。
- 便潜血検査
便に含まれるわずかな血液を検出します。便潜血検査が陽性になった場合には、早急に大腸カメラ検査を推奨いたします。
- 血液検査
貧血や感染症の有無を確認します。
血便と下血の違い
「血便」は便に血液が混ざっている状態を指し、消化管のさまざまな部位からの出血が原因となります。一方、「下血」は肛門からの明らかな血液の排出を指し、胃や十二指腸など上腹部付近の出血が多いです。どちらも原因に応じた早急な検査と治療が必要です。
血便と便潜血陽性の違い
血便は肉眼で血液が確認できる状態ですが、便潜血陽性は肉眼では見えない微量の血液が便に混ざっていることを指します。便潜血陽性は、定期健診などで行われるスクリーニング検査で検出され、がんやポリープの早期発見につながります。
血便・下血でお困りの方は「いけざわ神戸元町クリニック」へ
血便は消化管の異常を示す重要なサインです。早期発見と適切な治療が症状の改善と予後の向上につながります。
いけざわ神戸元町クリニックでは、経験豊富な消化器専門医が最新の内視鏡機器を用いて正確な診断と治療を提供しています。お一人で悩まず、お気軽にご相談ください。